ロシアを含む世界の民族舞踊をバレエで表現し、世界中で高く評価されているモイセーエフバレエ。強いエネルギーや華やかさ、アーティストの超絶技巧を今秋日本でお楽しみいただけます。
<公演プログラム>
1. ロシアの踊り「夏」
ロシア人の国民性の様々な面が見られる作品。素朴な人々のユーモアや抒情的な性格などを生き生きと描き出します。舞台は収穫祭。村人たちは老若男女若い恋人二人を祝うために集まっています。
2. カルムィク人の踊り
カルムィク人は最近までヴォルガ川の河口近くの広大なステップを家畜とともに移動する遊牧民でした。彼らの踊りは、彼らの生活と動物や鳥たちとの深いつながりを感じさせられます。この踊りでは、空を飛ぶ鷲、駆ける馬、求愛の季節の雄牛の戦いの様子が表現されます。
3. ベラルーシ舞踊「ユーロチカ」
ベラルーシの民話に出てくる田舎のドンファンの踊り。ベースにある良く知られた歌が、こんな言葉で始まっています:「おお、ユーロチカ! なぜおまえは結婚しない? これから冬が来るのに、どこへ行く?」
4. モルドヴァの舞踊組曲「ホラ」「チオクルィリヤ」「ジョク」
モルドヴァの方言で「ジョク」は踊りを意味します。情熱、色彩、テンポの魅力で、最も人気のある民族舞踊の一つです。イーゴリ・モイセーエフ版は、以下の3部構成となっています:
ホラ=抒情的な女性の円舞
チオクルィリヤ=雲雀。ポピュラーのモルドヴァの旋律に基づく、ソロの舞踊とにぎやかな円舞で終わる群舞。
ジョク=集中、そして様々なシーンが際立つ、大勢での群舞。
5. 舞踊ツィクル「過去の絵画」より「都会の古いカドリール」
19世紀末から20世紀初めごろの都会の広場。晴れ着の男女が集まります。ロシアのカドリール(4人で踊るダンス)が始まり、ここではエスコートや競い合いの様子も描かれます。
6. ギリシア舞踏組曲「シルタキ」
ギリシアの作曲家ミキス・テオドラキスの依頼でモイセーエフが振り付けた舞踊組曲。モイセーエフがギリシア旅行中に村の結婚式で見た民族舞踊をベースに作られています。「シルタキ」はギリシア語で群舞のことです。
7. 舞踊絵画「サッカー」
フィールドに2つのチームの選手たちが堂々と入場してきます。主審の笛で試合開始。試合中に選手の一人が反則、そのためピッチ上で掴み合いになり、主審はPKを指示。ピッチ全体が大騒ぎとなり、そこにサッカーファンのティーンエイジャーが紛れ込んでシュートを放ち、これが決勝点となります。試合は終了し、両チームともひとつの記念写真におさまります。どんなルールがあっても、勝利をおさめるのは友情なのです。
8. アドゥイゲの踊り「トリャパテェト」
トリャパテェトはアドゥイゲ人の昔の靴。踊り手の動きは抑制されており、重厚感があり、動きが優美です。全体として、「トリャパテェトをはいて踊るダンス」は明るくカラフルな展開で、聴衆をアドゥイゲ人の何世紀にもわたる歴史の魅惑的な世界に惹きこんでいきます。
9. ベッサラビアのジプシー舞踊
この舞踊は、A・S・プーシキンの物語詩「ジプシー」をモチーフに構成されています。ベッサラビアの、ルーマニア国境から遠く離れたどこかの、道に沿って続くブドウ畑でジプシーの人々が体を休めています。
10. メキシコ舞踏組曲「サパテオ」「アヴァリュリコ」
この踊りは2部構成です。最初は「サパテオ(靴音)」男性のペアが踊ります。男性たちが踊りのテクニックで女性の心をつかもうとします。2つ目は「アヴァリュリコ」、男女一緒に踊ります。振付は伝統的なメキシコの民族舞踊がベースになっています。
11. アラゴンのホタ
アラゴンのホタは18世紀末にスペインのアラゴン地方で生まれたペアで踊るスペイン舞曲。ロシアの作曲家ミハイル・グリンカの曲「スペイン序曲第一番ホタ・アラゴネーサ」に合わせたモイセーエフ振付の「アラゴンのホタ」は、モイセーエフバレエの最も有名なレパートリーの一つ。
12. アルゼンチンの牧童の踊り「ガウチョ」
アルゼンチンの牧童たちが自分の腕前を披露する、三人の男性ソリストの踊り。薄闇の中で乗馬靴の拍車が鋭く光ります。
13. ナナイ民族の遊び「ふたりの赤ちゃんの闘い」
ナナイ族は、主にアムール河流域に住むツングース系の少数民族。漁撈や狩猟を営み、厳しい自然とともに生活していた人々の、ひとときの癒しであった遊びを舞台化しました。
14. 水兵の踊り「艦上の一日」「ヤーブロチコ」
組曲「艦上の一日」の断片で、古くから伝わる水兵の踊り歌「ヤーブロチコ(りんご)」を主題にしています。水兵の毎日は辛いことも多いのですが、彼らはいつも上機嫌です
モイセーエフバレエの公式HPのアドレスは以下の通り:
右上部分に言語切り替えのキーがあり、左のモイセーエフの顔写真の下をスクロールしていくと日本公演の掲示があります。クリックすると演目が出てきます。